一般の人よりも20%多い
dialysis patients
透析患者さんがむずむず脚症候群である割合は約20%と言われていて、一般の人よりも多いとされています。
寝つきの悪さや入眠途中で目が覚めるなどの睡眠障害によって、心血管疾患の発症や悪化に繋がり死亡率が高くなるという報告もあります。
原因は明らかではありませんが、透析で十分に除去されないグアニジン誘導体などの尿毒性物質や、透析患者さんに合併しやすい二次性副甲状腺機能亢進症、高カルシウム血症、高リン血症の影響による尿毒症性の末梢神経障害が関係していることが考えられています。
透析患者さんのむずむず脚症候群の対処法
How to deal
一般の人と同じ対処法も含まれていますが、透析患者さんのむずむず脚症候群の対処法は以下のようになります。
喫煙、アルコール、カフェインを避ける
飲酒やカフェインの摂取、喫煙はむずむず脚症候群の症状を悪化させるので控えるようにします。
透析治療
透析時間を長くする、透析治療の血液量を増やす、面積の大きい透析膜の使用、血液透析よりも大きな毒素を取り除くことのできる血液濾過透析(オンラインHDF)などの方法で透析量を増やして尿毒性物質をできるだけ取り除くようにします。
鉄の補充
レバー、ほうれん草、小松菜など鉄分を多く含む食品を食べることで鉄分の補充をします。それでも鉄不足がみられる場合はサプリメントで鉄分の補充を行います。
薬物療法
治療薬として、神経の興奮を抑える抗てんかん薬やドパミンのはたらきを補うドパミン受容体作動薬のプラミペキソールがあります。
